夫が浮気していることに気づいてから、生きた心地がしない、食べられない、眠れない、起き上がれない……
闇の中でさまよう毎日、宙を見つめ笑ったり泣いたり叫んだり。
そしてまた泣くけどもう涙は出ず。
体重計に乗ってないけど、痩せたのはわかる。
今まで「骨盤」っていう骨が、こんな形をしているなんて知らなかった。
「肋骨」が何本あるかも知らなかったけど、今なら鏡を見れば数えられる。
一本、二本、三本……
カサついた肌、落ちくぼんだ目、この女は誰か?私は誰か?
このまま本当に狂気に飲み込まれるのか?
こんなに私を苦しめた旦那を、いっそ殺したい!でも……本当に夫を殺してしまったらどうしよう……そんな自分が怖い。
私は狂っているのかも。。。
夫の浮気を軽く考える風潮、妻の心の傷には無頓着
夫の浮気は、奥さんをここまで追い詰めることがあります。
だから、決して浮気問題を軽く扱ってはいけないし、甘く見てはいけないです。
なぜなら本当に、自殺事件や殺傷事件が起こるからです。
一方、世間では「男の浮気くらいさぁ、笑って許してあげないとさぁ、やっぱ奥さんなんだから自信を持ってさぁ」って軽く思われています。
女性側の浮気より、男性側の浮気の方が甘くみられていますし、当事者にならないと妻の死ぬ思いが分からない。
部外者は簡単に言いますよね。
「許してあげなよ、許してあげればあなたも楽になるんだから」とか
「そんなに辛いなら、離婚すればいいじゃん?」と。
そう言われるとまた、奥さんは孤独の闇に落ちていくことになります。。。
誰も分かってくれない……
あ!やっぱり、私がおかしいんだ。狂っているからだ。私が悪かったんだ。みんなが言うことが正しいんだ……。
どん底状態の一番の薬は時間
程度の差はありますが、上記のような時期を、どの奥さんも経験すると思います。
そのときは、本当に死んだ方がいいのでは?とか夫を殺すかも?とか、この闇はいつまでも続くに違いないと思うかもしれません。
しかし、心には回復力がありますので、どうかその辛い時期だけは何とか乗り切ってください。
どん底のときには、絶対に大事な決断はしないでください。
この時期に下した判断は大抵間違っているし、後悔することになりがちなので、とにかく何も判断せず保留にしてください。
そして、時間が経つのを待って欲しいです。
時間薬という言葉がありますが、本当に時間は薬です。
時間なんかでこの辛さが軽くなるわけない!って思うかもしれませんが、時間は本当に、心も現状も変えていきます。
あなたの気持ちも、夫の浮気の状況も、時間と共に変化します。
もし今どん底状態なら、今以上に悪くなることはありませんからね。
どん底状態からどうやって回復していくか?は、それぞれの奥さんの考え方や、もともと持っているメンタルの強弱によって違いがあります。
しかし全然回復しない人はいませんし、紆余曲折はしても、必ず光が見えてくる日がきます。
ただ、回復を早める活動と遅らせる活動がありますので、そこは注意しておくといいと思います。
「浮気した夫を許さねば」を手放すと回復が早まる
夫を許さないといけない、何とか折り合いをつけて許してあげよう、あの人が浮気したのは理由があったんだから、私にも原因があるに違いないから……
このような、「不倫した夫を許そうとすること」を、やめましょう。
心の回復を遅らせるからです。
どん底状態から抜け出したいとき、多くの奥さんは自分の醜い感情を責め、自分から湧き出る邪悪な思考こそが自分を苦しめているんだ、と思いますよね。
そして「赦しと愛」とか「自分を許し、他人を許す5つのメソッド」みたいな、許すための方法を探したりします。
しかし……浮気問題でどん底に落とされた女性には、その方法はお勧めしません。
理由はいっぱいあるのでちょっと割愛しますが、とにかく「浮気した夫を許す」という活動は、奥さんの心の回復に役立たないし、夫の浮気問題を一層悪化させるからです。
克服すべきは「浮気を許さないと○○になる」という不安
でも、「許さねば」という気持ちを手放すのも、結構勇気が要ると思います。
なぜなら、夫を許さないと離婚になってしまうとか、許さないと本当に女のところへ行ってしまうとか、許さないと夫婦としてやり直すことはできない!と思い込んでいるからです。
しかし、許さなくても離婚になるとは限らないし、許さないと夫婦修復できないとは限らないです。
「浮気した夫を一生許しません!!」と叫びながら、ご主人と仲良く生活している奥さんはたくさんいます。
むしろ、奥さんが簡単に浮気を許してあげてしまうご夫婦の方が、夫も浮気を軽く考えて奥さんの許しに甘えるので、再発しやすいです。
一方、奥さんが生涯許さないと心に決めて毅然と夫に向き合っていると、夫も奥さんに甘えることをやめ、自制できるようになることがあります。
あなたが克服すべきは「浮気した夫を許さないと、○○になる」という不安です。
この不安は、実体のない妄想ですからね。
許さなくても○○にはなりませんから、安心して「許さねば」を手放してください。
「夫の浮気、原因は私」に陥ると回復は遅れる
一方、夫が浮気した原因は私にある、という思考にハマると、圧倒的に心の回復が遅れます。
多くのご主人は浮気がバレたときに、自分の悪事を正当化するために、妻にも原因があったんだと言い始めます。
お前が構ってくれない、癒してくれない、レスだったじゃん、メシがまずい……だから俺が浮気しちゃったのは半分お前にも原因あるんだよ!
こんなのは浮気夫が自分を守るために使っている正当化の言葉なのですが、心が弱っている奥さんが、家庭という密室内で夫から強くそう言われると、「そうか、私が原因だったんだ」と簡単に信じてしまいます。
これは「サレラリ」とも俗に言われますけど、浮気でおかしくなった夫と密室の中で対面しているうちに、奥さんまでおかしくなって正常な判断ができなくなる現象です。
「サレた原因は、私」に落ちてしまうと、浮気問題が解決しない上に、奥さんの心をどんどん蝕んでいきます。
一種の洗脳状態になってしまった奥さんが、何とかしようと考えて取り組むのが「自分の欠点を治して、夫に再度愛されるようになる活動」です。
これは本当に、やればやるほど心が死んでいくし、夫の浮気の状況は悪化するので、どうか思いとどまってください。。。
どん底状態の奥さんをカモに、「不倫もDVも解決♪愛される妻になる魔法のカウンセリング」を提供している業者さんがいっぱいいますが、そこに入ると後からかなりツケを払わされます。
それより、どん底状態のときは、とにかくご自身をいたわること。
信じられるかどうかわかりませんが、「夫が浮気したのは、私のせいじゃない」と繰り返し呪文のように唱えてください。
気を抜くと「私のせいでこうなったかも」という自責感情が出てくるものですが、それに流されてしまわないように頑張ってください。
浮気されたのは私のせいじゃない、私は悪くない……唱えながら、とにかくご自身がしたいと思ったことをして、したくないことはしない。
どん底状態の時は、できることがそもそも限られていますから、とにかく心の回復に努めて欲しいです。
次第に心が回復していくと、
- 正常に考えられるようになってきて、視野が広がってくる
- 周りの人に相談したり情報を仕入れたりできるようになってくる
- 徐々に食欲回復、睡眠もとれるようになる
- 夫の不倫の状況が見えてくる、もっと調べてみよう、対処し始めようという気力がわいてくる
- このままではいけない、この現状を変えよう!という行動力がわいてくる
- 大きくブレていた感情も、次第にブレが少なくなってくる
- 夫の反応を冷静に見られるようになり、これからこの夫とどうするか、考えられるようになってくる
- 「夫婦修復」を目指すのか「離婚」を選択するのか、自分が心から納得した道であればどちらを選んでも結局幸せになれる、という安心感が出来てくる
もちろんこんな順調にはいかないことが多いですが、心の回復過程でヘンな方向へハマってしまわなければ、次第に道が開けてきますからね。





