夫の浮気問題で悩んでいる人は、カウンセラーに相談しようと考えることがあると思います。
カウンセラーにも色んな種類がありますが、今回は「愛され妻カウンセラー」に相談することについて考えてみましょう。
愛され妻カウンセラーとは?
ちなみに愛され妻カウンセラーとは、アメブロで集客しているキラキラ系カウンセラーに多い人達です。
- 「夫が浮気をやめてあなたの虜になるメソッド」
- 「浮気夫 DV 夫も、一変してあなただけを愛する夫になる魔法のカウンセリング」
みたいに宣伝している人達です。
最初に述べておきますが、私は夫の浮気問題に対処するために愛され妻カウンセラーに相談することは、避けた方が良いという立場です。
これらの人達に相談して浮気問題がどんどん悪化したり、非常に不利な条件で離婚させられたり心病んでしまったりする人を知っているからです。
メリットはほぼなく、百害あって一利なしの相談先だと思っているくらいです。が、一応メリットと言えるのは以下の通りです。
メリット1:一時的に楽になれる
愛され妻カウンセラーは頻繁にお茶会、セミナーを行っています。
ブログにみんなで集合写真を撮って、キラキラ感をアピールしているカウンセラーも多いと思います。
これらに参加すれば浮気問題の対処をしているような気持ちになるし、同じ悩みを持った人たちとお茶を楽しみながら愚痴を言い合いば、日頃のストレスは消えて楽になれます。
サレ妻さん友達がたくさんできて、お互いの傷を舐め合うことで一時的ではありますが気持ちが晴れることでしょう。
メリット2:現実逃避できる
不倫問題って、考えれば考えるほど辛くなるし、何も考えたくない・現実から逃げていきたいと思うのも当然です。
そんな中で愛され妻カウンセラーに相談すれば
「大丈夫、夫が一番愛してるのはあなただけよ」「幸せになるイメージをしていれば、引き寄せの法則であなたたち夫婦はもっとラブラブになりますよ」といったアドバイスをしてくれます。
それを信じていれば具体的な対処する必要はないし、夫とも自分の心とも向き合う必要はありません。
毎日のようにその先生に相談事をすれば
- 「大丈夫大丈夫、旦那さんはあなただけが好きなのだから」
- 「証拠なんかとらなくてもいいのよ!旦那さんを信じていればいいわ」
- 「調査会社にお金を払うなんてもったいないから、あなたの好きなことにお金を使った方がいいわ」
と言われて、不倫問題があるのに目をそらし続けることができます。
メリット3:昭和時代の古風な女性になれる
- 夫に愛されるにはを笑顔で機嫌良くしているべき、居心地のいい家庭を作ろう、育児家事を完璧にやろう。
- 浮気くらい、男なら誰でもします。笑って許すのが、良い奥さんですよ♪
- 夫を尊敬して、三歩下がって夫を立てましょう
- モラハラ夫にはブリッコ妻で対処しよう
- 夫に家計を全て渡してしまおう
- 夫は頼られたいから、夫を信頼して甘え上手な可愛い妻になるべき
- 夫が不倫をしたのはあなたに性的魅力がないから、だから女性らしく小綺麗にしてセクシーな演出をしよう
- 自立して自分の意見が言える女性はモンスター妻と見られてしまいますよ?
こういった思考を強烈に植え付けられるので、昭和時代の古風な女性に生まれ変わることができます。
しかしこれって妻ではなく、昭和時代の「愛人」の思考ですよね?テレサテンの歌詞そのものではないでしょうか?
デメリット1:現実的な対処が圧倒的に遅れる
愛され妻カウンセラーは、現実的なアドバイスは一切してくれません。
さらに心の問題にも疎い人が多く、精神医学の知識はほぼないです。傾聴訓練も受けておらず、気持ちに共感することもできないです。
「そんなこと言ってちゃだめ!暗いことを考えていると、それが現実になっちゃうよ?」などと言って積極的に現実逃避をさせるように仕向けてきます。
本来は、夫の浮気が継続しているのであれば、現実的な対処をしなければなりません。
妻の心に問題が出ているのであれば、専門的な心理ケアをしないと心の病気は悪化するのです。
そのどちらの対処も圧倒的に遅れてしまいます。
現実的対応をしないうちに夫の相手の女が妊娠したり、女が強烈に離婚を迫ってきてなし崩し的に離婚させられたりすることもあります。
- そんなことになるくらいだったらきちんと証拠を取っておけばよかった、強制的に離婚させられないように、離婚届不受理届を出しておくべきだった
- きちんと相手の女はどんな女なのか情報収集をしておくべきだった
- 夫に不倫をやめてほしい、私は傷ついているということをきちんと伝えていたら、間に合ったかもしれない
- まさか夫が子供の学資保険を解約して女に貢ぎ、女に言われるままに離婚を計画するような男だったなんて、全く気付かなかった
- カウンセラーさんが言うように夫を信じて待っていたのに。カウンセラーは夫が愛してるの私だけだと言っていたのに、事実ではなかった
このような状態になった時に、あなたの人生の責任を取れるのはそのカウンセラーではないのです。
もし最悪なことが起こってから、カウンセラーに相談したら「あなたの努力が足りなかった」と言われることでしょう。
「あなたの愛し方が足りなかった、夫に愛される努力が足りなかった」と言われることでしょう。
そしてどうするかは、「自分で考えてください」となるのです。
デメリット2:夫がつけあがり、不倫関係が一層すすむ
浮気をしている夫に対し、可愛い愛され妻を演じていればどうなることでしょうか?
ご主人は、あなたを嫌いになって他の女と浮気しているのではありません。
あなたとも相手の女とも、両方ともとうまくやりたいというのが浮気夫の本音です。
それなのにあなたが居心地のいい家庭をつくり、浮気している夫を全部受け入れ、夫の機嫌をとりいつもニコニコしていたら。
夫は、「こいつは何も気づいていない」とか「妻は俺の浮気を公認してくれてるんだな」と思うのが当然のことでしょう。
さらにブリッコして夫の機嫌をとっていれば、「本当に俺に惚れてるんだな。俺が浮気しようがなんだろうが、こいつは俺から離れられないんだな」とつけあがることでしょう。
また、稀ではありますが、浮気中の夫の中には非常に罪悪感が強い人がいます。
罪悪感の強いタイプの夫は、妻が愛され妻を演じていると、健気な妻の態度に余計罪悪感が刺激され、むしろ妻と距離を置いたり本気で離婚を考え家を出て行ってしまう人もいるくらいです。
デメリット3:妻の心が病む
夫が浮気していれば、その夫に対する怒りや不満が溜まってるのが当然です。
その気持ちを夫にぶつけることなくニコニコ機嫌を良くしていたり、居心地のいい家庭を作るために掃除や洗濯、食事を作り。
夫が浮気相手の女と会ってると知っているのに、帰ってきたら笑顔でおかえりと言う。
「お前を女として見られないんだ」と言われているのに、セクシーショーツを履いて夫を誘う。。。
こんなことを繰り返していて、心が病んでしまわない女性がいるのでしょうか?
実際愛され妻活動を無理やり何年も続けてしまい、心が病んで自殺未遂に至った人を知っています。
夫を取り戻すために自分ではない何者かに変身するように強要されているわけですから、あなたの自尊心を徹底的にぶち壊します。
すでにズタズタになった自尊心を回復させるどころか、もっともっと落とすような手法です。
これを続けていくことによって、「自分は努力しなければ愛されない」「こんなに努力したのに、愛されない」「やっぱり自分には価値がない」「もう生きてる意味もない」。。。という風になっていくことがあります。
現実対処を支援してくれる相談先を選んで
カウンセラーに相談することは、基本的にお勧めですが、相談する先は離婚カウンセラーや心理カウンセラー、探偵が母体になっているカウンセラーを選んでください。
目的によってこれらの人たちを選び分ける必要はありますが、どの人たちを選んでもある程度現実的な対処をしてもらえるはずです。
一方、愛され妻カウンセラーは何の解決にもなりません。むしろ悪化させてしまうことが多いので、注意してください。
愛され妻カウンセラーは自分たちがキラキラすることを目的に運営しており、相談者の人生を本当に考えてはいないです。
現実的な対応をするのには、必ず多かれ少なかれリスクが伴います。現実的な対応を助言する時カウンセラーの側も、非常にプレッシャーがかかるのです。
何らかの対応をする時には、どのようなリスクがあるのかを考えないといけないですし、たとえ行動するのが本人であっても、その結果についてはカウンセラー側もかなり責任を感じるのです。
一方愛され妻カウンセラーは、現実逃避を本人に勧めるわけですから、カウンセラー側には一切責任は伴わないです。
あなたは愛されてる、幸せをイメージすればイメージ通りになる、インナーチャイルドを癒せばあなたは生まれ変わる。
それらの助言さえしていればお金が入ってきます。
それを真に受けて相談者の現実問題が悪化しても、それは本人の責任であり私には関係がないというスタンスを取れるわけですよね。
相談者にデメリットしかない相談先だと思います。